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竜ヶ崎での飛行訓練

調布での事故以来、伊豆諸島への定期便以外の離発着ができないため調布を脱出し、竜ヶ崎での訓練を開始しました。

今までの訓練に使用していたCessna 172Sは完全なハイテク機ですが調布から離陸できないため(持ち出せない)、偶然、竜ヶ崎に置いてあったCessna 172P型機での訓練となりました。P型機は『完全なローテク』機です。私が50年前に訓練で乗ったT34よりも装備は旧いかもしれません。

そのため、受け持っている学生にP型機に慣れるためFamiliarization flightを行いました。彼らにとっては始めての経験でDG(Directional Gyro)の使用方法から慣れなければなりません。Mag compassも『水平直線飛行時でないと正しい方向を示さない』から始めました。全ての計器が丸型で驚くよりは笑ってしまったのではないでしょうか。

当然、機のPitch指示もAHRS(簡単に言えば、Lazor gyroを利用した姿勢指示器でBusiness jetの多くが使用しています)と比較すると格段に性能が落ちることも最初の慣熟飛行で理解できたようです。

でも、直ぐに慣れたので一安心です。2日目のNavigationは天候不良のためCancelとなりガッカリです。また明日の日曜に竜ヶ崎に学生と共に移動し月曜からの訓練に備えます!

頑張ろう、未来の機長たち!
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Densitiy Altitude

事故の影響で、酷い目に遭っていますネ。
訓練機の移動も不可能とは。

ところで、調布での事故の話になりますが、
当日のDensity Altitudeは、どうだったのでしょうか?
↓このFAA 発行のDensitiy Altitudeの記載によるとターボチャージャーの付いていないエンジンには、外気温度と湿度の影響が相当あるようですから。
https://www.faasafety.gov/files/gslac/library/documents/2011/Aug/56396/FAA%20P-8740-02%20DensityAltitude%5Bhi-res%5D%20branded.pdf
↓をコピペして検索しても同資料のリンクが、出ます。
FAA P-8740-02
また、同記事中には「Also, remember that long grass,sand, mud, or deep snow can easily double your takeoff distance.」との記載もありまして、パワーに余裕がない飛行機は環境の影響がすごく大きいということが、分かります。
滑走路面状態以外にも、タイヤ・プレッシャーや、ホイルベアリングの状態、ブレーキの引き摺りなども離陸滑走に影響するのでしょうね。
*湿度が高いと、Densitiy Altitudeは高くなることを最近知りました。
Oldfogyさん、安全第一でがんばってください。

by Densitiy Altitude (2015-08-21 07:09) 

Oldfogy

Density Altitudeさん、

資料有難うございます。早速Checkしました。

米国はどんな資料もFAAのHome pageから簡単に入手可能で何時も羨ましく感じています。自家用機が20万機と言われる航空超大国ですから。

"Density Altitude is formally defined as “pressure altitude corrected for nonstandard temperature variations.”

と定義されていますネ。

DA(Density Altitude)は、すっかり忘れていましたがとても懐かしい言葉です。

約、50年前!海上自衛隊で対潜ヘリコプターHSS-2に一時期乗っていました。ヘリコプターはDAがとても重要です。簡単に言うと、DAによりHover可能気圧高度が大きく異なります。

飛行機(CessnaからJumbまで)はDAは使用しません。

極々、簡単にいうと、機体重量、Pressure altitudeとTemperatureにより離陸性能を計算します。

747では複雑ですので、Cessna 172Sで計算します。

機体重量が最大離陸重量の2550 LBSとし(随分可愛いですね。B747-400で米国東海岸-NRTだと280,000~300,000 LBS近い燃料を搭載したと思っています。旧型の747-200なら満タンの320,000です)、

離陸する場所の飛行場標高をゼロとした場合の離陸に必要な距離(F10, Short field takeoff = no wind, full throttle prior to brake release= でLift off後、対地50 ftまで)は次のようになります。

気温零度:1,465 ft
気温40度C:1945 ft

気温40度では零度と比較し500 ft (約33%)も増加しますが、調布のRunwayは800m(約2600 ft)ですから離陸可能となります。離陸距離を計算し『上がれない」場合は、離陸距離が滑走路長に入るまで機体重量を軽くする(人を減らすか、燃料を減らす、・・・・)しかありません。

調布での事故は詳細が解らないのでナントもいえませんが、最大離陸重量での当日の離陸は極めて困難であったと推測されます。加えて、もし、エンジンが不調ならば墜落は避けられなかったか(推測であり、事故調の調査結果をまたないと原因は解りません)?

Mexico cityの空港はFied elevationが約8,000 ft だと思いますが、同じ条件で、ナント4,600ftの離陸距離となります!!!

Airlineの場合は、V1でのOne engine fail時の停止距離を考えるので、もっと複雑になります→FDさんにお任せします(笑)

激励有難うございます。

明日23日からの訓練のため今日の午後出発し3拍4日です!

by Oldfogy (2015-08-22 10:58) 

無責任一代男

訓練お疲れ様です
今の単発機でさえグラスコックピットで計器類はスイッチで切り替えてたくさん表示出来るので、これから定期航空目指す人はこれで訓練する方が将来役に立つことでしょう。
今時太平洋戦争当時の計器で飛ぶ事もマニアには楽しいかもしれませんが、仕事にはならない。
とにかくいつまでも日本の空は安全と信頼の翼でいてほしいと願ってます。

by 無責任一代男 (2015-09-01 18:38) 

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