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King Air

前回のブログから随分日にちが経ちました。

AtlantaでのB300訓練はなくなりましたが、3月にB300に5時間も乗ってきました!

電子航法航法研究所(ENRI)のB300は本来の研究のために飛行するのは勿論ですが、新しい研究のために装置の取り卸と新規搭載行うことも恒常的にあります。この種の装置搭載等も入札です。
私が勤務している会社がある装置の搭載(航空法でいう修理・改造)を落札し、機器搭載終了後の飛行試験も自社で行います。

B300は5.7トン以上の離陸重量(約7トン)のため、本来なら限定(操縦できる国家資格)が必要ですが私は持っていません。では、何故乗れたのか?

ENRI 本来の実験飛行はENRIが独自にPilot要件(FAA/EU のB300限定保有等)を定めていますが、修理・改造検査のための試験飛行は一般の航空法の範囲であり、運送事業や使用事業に該当しないため『自家用機』となります。


B300が日本に最初に民間機として輸入されたとき、限定を必要としないように通常の運用を5.7トン以下に制限したため、日本ではB300は現在でも「限定変更が要らない」機種として取り扱われています。

つまり、日本でKing Airを操縦するための資格は、自家用操縦士(飛行機)以上の資格と多発機操縦免許があれば可能です。計器飛行を行う場合は計器級が必要となります。

私が持っている操縦士資格は(飛行機)陸上単発・多発・定期運送用操縦士(限定はたくさんあります)なのでB300には文句なしで乗務が可能となります。

実際に飛行機を操縦するのは7年半振りなので、事前に航空振興財団のBeechcraft Simulator で90日に3回以上の離着陸経験の更新をかねて訓練を受けてきました。

Hydraulicが無い操縦装置(やAnti-skidのない着陸装置)の飛行はYS11以来でやはりJet機とは異なったFeelingでした。訓練のお陰で仙台で実機に乗ったときも余り違和感はありませんでした。

社内飛行試験を終え、CABの試験飛行前にGPSの1台が不調になりGPS交換に大変な時間と労力が要りCAB試験飛行が天皇陛下の仙台へのお越しと重なり少し時間的な制限(自粛)を受けましたが無事終了しB300を電子研に返したときはチョッピリ残念でしたね。

定期便を運航している航空会社は当然社内に予備のGPSを持っていますが、予備が無い場合に短時間で航空機用のGPSは手に入れるのは極めて困難でした。入社可能GPSは世界にたった4台(シカゴ・北京・フランクフルト・シンガポールに各1台)しかありませんでした!
某大手航空会社のご協力でシンガポールからGPSを入手しましたが、航空機の部品は「予備品証明」がなければ航空機に搭載できないため成田到着後所定の手続きを終え仙台まで運んで交換が終了しました。

また、秋に乗る積もりです!


一寸先は闇

人生、一寸先に何が起きるか全く解りません。

『72歳の挑戦』で、1月30日Delta 94便に乗るべく雪の中をスーツケースを引きずってカミサンと一緒にバス停に行きました。Taxiは予約不可!今は便利な時代で搭乗便はWEBでチェックインを済ませたので後は乗るだけでした。Flight Safety International社でB 300 King Air の限定変更訓練を受けるためです。

成田への途中、会社から電話があり『副操縦士を担当するパイロットが辞退されたので訓練は中止とします』とのこと。それまでに、イロイロ・いろいろ・色々ありましたが、まさか当日になってキャンセルとは。
購入してあった航空券は経費節約のためNot refundable。25万円を捨てるくらいなら、Atlantaへ一週間ほど遊びに行こうか?とも考えましたが、『引きずってもしようがない』ので成田から自宅へGTB(飛行機が出発後引き返すことをGround Turn Backといいます)。

7年半振りのアメリカでの訓練と受験なので相当緊張していました。訓練中止になりガッカリしたというよりは、正直、緊張が一度にほどけたという感じでした。雪の中をバス停まで送ってくれたカミサンは『そんな会社はすぐにやめなさい』と。元々、72で現役復帰に反対でしたから。でも、King Airの限定は取れなくなってしまいました。とても残念です。

しかし、3月5日、7年半振りに20Kt前後の風の中、King Airを2時間55分も飛ばしてきましたとても楽しかった。

しかし、King Airの限定を持っていない私が何故乗れたか???それは、日本的な事情がありますが次回に書いてみます。

9-10日もKing Airに乗る予定です。

MD機がもう少しで川に飛び込むところでしたが、危うく難を逃れ不幸中の幸いと言えばお叱りを受けますね。
ラ・ガーディア空港のRunway conditionは "Poor" より悪かったのではないでしょうか。

(一部に誤りがあったので訂正しました)。

Old fogy

Old fogyとは、『老いぼれの頑固者』とでもいう意味でしょうか。

私の好きなものは、飛行機・Golf・Jazz(特にVocal)を聞くこと。

2009年7月19日、第138回全英Open golf の最終日、Tom Watson(59歳)が17番ホールまで首位を維持し最終ホールに向かい全英オープン史上最高年齢での優勝は目前でした。18番ホールの4打目を20cm外して痛恨のボギー。

2位で18番ホールに上がってきたスチュワート・シンクは4.5mのバーディパットを沈めプレイ・オフとなりました。(足が動かなくなってしまった=ワトソン談)59歳の老雄にはプレイ・オフを戦う力は既に残っていません。プレーオフの4ホールでは6打差をつけてシンクが勝ち第138回全英オープンの覇者となりました。

試合後のインタヴューでTomが言った言葉が『The old fogy almost did it!』でした。『年老いた(時代遅れの)頑固者が、もう少しでヤッタのに!』とでもいう意味でしょうか。負けても素晴らしいジョークです。

学者然としたTomは名門スタンフォード大学で心理学を学んでいましたが、自分に最もあっているのはゴルフと考えプロ・ゴルファーになりました。私が最も好きなプレイヤーがTom Watsonでした。
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